コスト削減の話題は、今やどの業界でも日夜頭を悩ませている問題です。
運送の現場においてもこれは同様の悩み事ではないでしょうか。
荷物の運送に伴う人件費や梱包資材費をどう削ったら良いのか、工夫と改善が繰り返されていることでしょう。
しかし運送の「質」を維持するためにも、人件費の必要以上の削減はおすすめできません。
そうなると、コスト削減を検討できるポイントはどこでしょうか?
今回は、機能はそのままに、ダンボール等梱包資材にかける費用を抑えるためのポイントをご紹介します。
もちろん、梱包資材費を削ることも容易ではありません。
梱包はそもそも商品を衝撃から守る役割があるため強度を削ることはできませんし、時に顧客の注意を引き広告宣伝をする役割もあります。
また、運送時間が長時間になる場合や商品が割れ物や食品など特殊な商品の場合にはそれぞれ梱包資材にも十分配慮が必要になるはずです。
では、次に挙げる様々なポイントで梱包資材を見直したことはありますか?
多角的な視点から梱包資材の再検討をおすすめします。
梱包された品物は後々、人の手で運ばれ開梱される工程があるということを忘れてはいけません。
この前提のもとで考え得る理想的な梱包とは、「軽量で扱いやすく、作業性に優れて開梱作業に適した仕様」であることではないでしょうか。
すなわち、梱包した品物が持ち上げ、持ち下げに負荷の少ない重量になることに配慮しなくてはいけません。
もちろんケースあたりの梱包単位数を上げて運送効率を上げることも重要です。
しかし品物を詰め込み過ぎて重くなってしまった商品を運ぶためには、さらに人件費や運送費がかかります。
運送効率と人件費の問題は命題ですが、「軽量で扱いやすく、作業性に優れて開梱作業に適した」単位を検討することが人件費や運送費のコスト削減にも繋がることは重要なポイントです。
梱包する商品を小さくすることはできませんが、商品と外装ケースとの隙間やゆとりをより小さくコンパクトにすることで梱包資材費や運賃コストの削減をすることができます。
つまり、商品を衝撃から守る緩衝材や固定材を、強度をそのままに薄いものへと変更するのです。
また、商品と外装ケースとの隙間やゆとりがあるならば、この部分を利用することを検討してみてはいかがでしょうか?
例えば、1ケースあたりの商品の固定や配列、詰め合わせの方法を改善するのです。
1ケースあたりに収める商品の数が増えれば、運送効率があがって運賃コストの削減にも繋がります。
ひと口に梱包材料と言っても、非常に多種類のものがあります。
より一般的なものとして重宝されている梱包材はダンボールですが、梱包品によっては密閉木箱などの重厚な梱包材料を使用している場合があるのではないでしょうか。
運送時の安全面への配慮から、重厚な梱包材を積極的に採用するケースがあります。
しかし重厚な梱包材はそれ自体に重みがあるため、例えば重量が直接運賃に影響する航空貨物の場合には不利になるのです。
昨今、梱包資材費の削減や輸送の削減のために衝撃吸収性を強化した「強化ダンボール」をはじめとする梱包材が開発されていることを知っていますか?
強化ダンボールは、包装状態の体積が木箱に比べて10%〜40%もの減少が期待できる上に一般的なダンボールの10倍もの強度があると言われています。
また、何より強化ダンボールは密閉木箱などの重厚な梱包資材に比べると取り扱いが容易です。
梱包作業の人件費や作業時間の大幅な圧縮を図ることができます。
梱包材を選ぶということは、材料そのものの費用だけでなく作業に関連する費用の削減にも繋がります。
2. 商品のサイズに対して適正サイズの梱包材料を選択する
梱包するにあたり、商品のサイズに合っていないダンボールを使用していませんか?
1枚のダンボールに複数の商品を詰める場合であっても、商品を1点だけ詰める場合であっても、しっかり個別包装をした上で緩衝材を詰めれば多少大きめのサイズのダンボールでも安全に運搬することはできます。
でも、最初から商品を詰めたときのサイズに合った大きさのダンボールを選んでいれば、必要以上に緩衝材や仕切りを詰める手間も省けるのではないでしょうか。
緩衝材も仕切りのパーツも一つ一つはそれほどの費用でなくても、量がかさむとそれなりの費用になります。
適正サイズのダンボールを使用せずにいることが、既に無駄な費用を作っていることを心に留めておきましょう。
3. 同サイズの梱包材料でコスト減
縦幅、横幅、高さが同じである梱包材でも、コストが異なる場合があることを知っていますか?
例えば一般的によく使われているミカン箱型のダンボールは、フタの部分を四方向から折り込む構造になっており、このフタは大抵表面積が広い面2面に作られています。
しかしこのフタを表面積が狭い面に作ることによって、四方向から織り込む部分の表面積を少なくすることができるため、1枚あたりのコスト削減ができるのです。
よりコスト減を目指すならば、フタの仕様も見直してみましょう。
ミカン箱型のダンボールはフタが四方向から折り込む構造のもので、ダンボールの表面積に占めるフタ部分の表面積が広い仕様となっています。
しかしそもそもフタを差し込むタイプのダンボールにすることにより、フタ部分の表面積をより少なくすることが可能になるのではないでしょうか。
表面積が狭い面にフタが作られても問題ないかどうかは、梱包品の特性によりけりです。
梱包材の目的や使用用途を改めて見つめ直すことで、必要となる仕様を見極める価値があるのではないでしょうか。
運送に使用する梱包資材は様々ありますが、今回はダンボールの話題です。
定期的にダンボールを発注する必要がある場合でも、少量ずつ発注していませんか?
ダンボールの製造の中で、一回あたりの製造枚数を表すロットという単位があります。
極端な例ですが、ロット数50枚よりも1000枚の方がダンボール一枚あたりの製造コストが安い計算になる仕組みです。
この仕組みは、購入する側のコスト削減にも繋がります。
少ないロット数で何回かに分けて発注するよりも、一度に大量のダンボールを発注した方がお得になるのです。
ただし、ダンボールの発注数を増やすということは管理するダンボールが増えるということです。
あらかじめダンボールの保管場所の確保が必要ですので注意しましょう。
2. 発注しているダンボールの種類を見直す
使用していないサイズや形状のダンボールを発注してはいませんか?
現在発注しているダンボールが、本当に必要なサイズや形状のものであるかを改めて見直したら、案外他のサイズや形状のダンボールで代用できるかもしれません。
不要なサイズや形状のダンボールを発注することで、無駄な購入コストがかかっているだけではありません。
不要なサイズや形状のダンボールを購入することによって発生している在庫のダンボールが、保管スペースや管理の無駄を発生させていることに注目しましょう。
ダンボール製造業者にとっても、多品種・少ロットはコスト高の要因です。
これを機会に使用していないダンボールやその他梱包材の種類を整理して、使用する梱包材全体の規格化や共通化をすると良いかもしれません。
さて、今回は梱包資材にかかる費用を見直すポイントをご紹介しました。
梱包する商品自体の大きさや重量は変えられませんが、まずは梱包資材の減容化や軽量化をすることでコスト削減をする方法がありました。
ポイントは商品と梱包材の隙間の削減と梱包材の厚みの削減です。
これにより数多くの商品を詰めることができれば、費用の削減だけでなく運送効率の改善にも繋げることができるのです。
また、梱包資材の選択方法や発注方法にもポイントがありました。
より軽量で緩衝性能が強化された資材を用いることは、梱包資材自体の費用の削減にも繋がりますし、作業時間や運送費の削減も期待できるのです。
現在コスト削減のために、様々な機能を備えた梱包資材が次々に開発されています。
現状使用している梱包資材はコスト削減に貢献している製品でしょうか?
これは検討しない手はありませんね。
発注方法では、保管スペースが許す場合には発注はなるべく一括で行うことと、発注するダンボールの種類を見直すということがポイントです。
少々の費用の見逃しが大量の無駄を生み出しているかもしれないという危機感を改めて持ってみてはいかがでしょうか。
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