ダンボールといえば、みなさん、どんな使い道を思い浮かべますか?まず思い浮かぶのは、お引っ越しの際の梱包や荷物の輸送だと思います。そして、使い終わった後は、資源ゴミとして出す。それが一般的なイメージだと思います。そんなダンボールでも、工夫しだいで収納、ファッション、DIYなどいくらでも使い道があるんです。ダンボールで、エコで楽しい生活づくりをしていきましょう。
引っ越しのとき以来、お部屋の片隅に積み重なっているダンボール。「次の資源ごみの日にまとめて出してしまおう。」、そんなふうに思っている人がいたら、ちょっと待ってください。そのダンボールがあれば、新品を買わなくても、オシャレな収納ボックスができちゃうんです。作り方も簡単ですから、お店で新品を買うより、ずっと安く済みますよ。
必要なものは、ダンボールと不要な布です。ダンボールは収納場所より、ひとまわり大きなサイズが望ましいです。まず、狙いを定めた収納スペースのサイズを測りましょう。あとで貼る布の厚みや、予期しないボリュームが出るかもしれないの、ジャストサイズよりも、マイナス1pを目安に採寸するのがポイントです。ダンボールの方は、一度解体して希望のサイズにカットして組み立てましょう。小さく切ったテープで仮補強してから組み立てるととスムーズに作業ができます。重いものを入れる予定なら、裏に十字貼りすると強度が増します。フタ部分を折り曲げて、希望のサイズになるなら、そのまま内側に織り込んでしまいましょう。これで強度も増します。収納場所の高さにピッタリ合わせてしまうと、指が入らず、出し入れが大変になるので、高さは少し低めにしておきましょう。次に、その箱に布をあてがい、おおよその大きさにカットします。はみ出した布は内側に折りこめば良いので、箱よりも少し大きめの布を用意しておきましょう。あとは、ボンドで布を貼り付けていけば、収納ボックスの完成です。
次に、本棚の作り方を見てみましょう。こちらは、ダンボールとカッターとガムテープさえあればスグに作れます。本は雑誌、文庫、新書、ハードカバーと、大きさが様々なので、収納したいサイズに合わせて箱を加工しなければなりません。なので、実際に本を入れてみて、その外形に沿って線を引いてみましょう。引いた線の上にカッターでうっすらと切込みを入れ、箱の四つ角に垂直にカッターを入れ、フタの短い方を内側に折り曲げます。そうすると、切れ目に沿ってきれいに折れ曲がってくれます。次にフタの長い方を折り目に沿って切り離します。切り離した長いフタ二枚は、ガムテープで貼り合わせ、棚板として活用できます。棚板は接着せずにしておけば、高さ調節も自由自在です。余裕があれば、手頃なサイズの布で覆ってみましょう。元がダンボール箱とはわからないくらい、オシャレな本箱になりますよ。
意外なところでは、ティッシュケースもダンボールで作ることができます。用意するのは、ダンボール箱と目安となる既存のティッシュ箱。まず、手でガリガリとダンボールを解体していきます。そしてティッシュ箱をダンボールに沿わせ、ティッシュ箱の外形をペンでなぞります。その線がティッシュ箱の展開図になるようにしましょう。ティッシュ箱なら、フタ部分と受け皿部分が必要になります。このときジャストサイズで線を引いてしまうと、あとで折り曲げた時に寸法が合わなくなってしまうので、1センチほど余裕を持たせて線を引くようにしましょう。線に沿って切り取り、切れ目と折れ目を裏側からテープで補強すれば、完成です。ダンボールの印字などが気になる時は、布や無地の紙で覆うのも良いでしょう。
腕に自身がある方は、ダンボールを使った家具作りにも挑戦してみましょう。木工家具をDIYできればそれに越したことはありませんが、そこにたどりつくまでには、工具やら作業場所やら様々な壁が待ち構えています。なかなか素人には手が届きにくい世界です。そこで、どこにでもあり、加工もしやすいダンボールに登場してもらいます。ダンボールだからこそ、木工や金属の家具よりも安く、そして自分の創意と工夫が発揮できるはずです。
まず、ダンボール製のスツールに挑戦してみましょう。この場合は、何個かダンボール箱を用意して取り掛かりましょう。まず、解体したダンボールを、高さを合わせて切り揃えます。そのダンボールを巻いてゆき、円柱にしていくのです。一枚巻きだと、強度に不安が残るので二枚巻き以上がおすすめです。円柱が出来上がったら、円形に切り取ったダンボールを上面と下面に貼り付けます。布を底面より大きめに切り、はみ出る部分を荷造りテープで円柱に貼り付けます。同様に、上面にも布を貼り付ければ完成です。
サイドテーブルを構成するのは、トップ・サイド・棚・バック・脚です。まず、予定のデザインをダンボールに描きましょう。物差しなども当然必要ですが、丸い部分などはお皿などを使うときれいに描けます。カッター、ナイフ、テーブルのこぎりなどで、下書きの線に沿って切り取っていきます。カーブがあるところは、テーブルのこぎりを使うときれいにカットできます。一般的なダンボールだと、一枚では強度に不安があるので、4枚重ねにして切っていきましょう。トップ、棚、バックは同じサイズのものを4枚用意します。脚とサイドは、3枚用意します。さらに、サイドと脚が繋がったものを左右1枚ずつ用意します。次に、トップ、棚、バックの各4枚を糊で貼り合わせます。同様に、脚とサイドの各3枚も貼り合わせます。これが終わったら、棚を脚とサイドの間に挟み込みます。そして、先に用意していた、脚とサイドが繋がったものを一番外側に貼り付けます。そのあとに、バックとトップを貼り付けましょう。糊が完全に乾いたら、無地の包装紙などをたるまないように表面に貼り付けていきましょう。ダンボール製のサイドテーブルの完成です。
以上、ざっとですが、簡単にできるダンボール収納ボックスや家具をご紹介しました。次は、意外と知られていないダンボール周りの便利グッズを保証介します。ダンボールでDIYするとき、作業効率アップ間違い無しのアイテムばかりです。100円ショップなんかでも手に入るのがうれしいですね。
手作業でダンボールを解体するのは思ったより手間取りますし、怪我の危険性もあります。手がすりむけたり、詰めが剥がれそうになったり・・・。そんなときは、ダンボールカッターを使うのが良いでしょう。マイナーですが、100円ショップでも普通に売られています。細かく刻めるので、DIYはもちろん、引っ越しやゴミ出しのときにも大活躍します。
DIYしたあとの端切れダンボールなんかは整理する時に、非常に役立ちます。ビニールヒモよりも、素早く簡単にまとめることができますし、フィルム同士に密着性があるので、しばった後にゆるんだりすることもありません。しかも、セロテープやガムテープのような粘着面もないので、使用後にベタつくこともありません。先に紹介したダンボールカッターで細かく刻んだ後に、この梱包用カッターで包装してしまえば、コンパクトにまとめてリサイクルに出せそうですね。ダンボール以外でも大活躍しそうなアイテムです。
次は、電動ハサミです。実際にハサミでダンボールを切ったことがある人なら、お分かりだと思いますが、相当、力が要ります。一枚切ってしまうと、腕が痛くなるほどです。そんなときは、電動ハサミを使ってみましょう。刃の部分が、電動で上下するようになっているので、手に力を入れなくてもスッと対象物を切ってくれます。どちらかといえば、電動ノコギリに近いイメージですね。最近では、充電式のコードレスタイプもあるので、ラクして楽しくダンボールの処分ができそうです。ダンボールの他にも、カーペット、革製品。アルミ缶まで切れるので、一家に一台は置いておきたいアイテムですね。
さて、梱包やDIYに大活躍のダンボールですが、入手するにはどうしたら良いのでしょうか。せっかくなので、ちょっとでも安く手に入れたいですよね。
引越し業者と契約をした場合、梱包のためにダンボールをもらえます。たいていの場合、事前のヒアリングから必要個数を業者の方で用意してくれます。
ダンボールメーカーから通販で購入したり、ホームセンターで買うという方法です。全てをここで購入すると、やはり値段が気になりますので、あくまで足りない時や補充用として考えておいたほうが良いでしょう。
一番メジャーな方法かもしれません。ほとんどのお店では、品出しが終わると、ダンボールは不用品として廃棄されてしまいます。お店によっては、サービスカウンターなどで問い合わせてみるとこのダンボールを分けてくれるところもあるので、お近くのスーパーやショッピングモールをチェックしてみましょう。ただ、生鮮食品などが入っていたダンボールは、濡れていたり汚れていたりするので、そこのところはきちんと確認しましょう。
今回は、ちょっと違った角度からダンボールの利用法を紹介してみました。加工しやすく頑丈というダンボールの特性を活かせば、ほんとうに色んな場面で大活躍してくれそうです。リサイクルに出す前にもうひと工夫して、おうちの役に立ててみましょう。