ダンボール箱へ荷物を入れて送る時に、思ったよりも配送料金が高かったという経験はありませんか?会社によって規定は異なりますが、家庭でよく利用する身近な大手の宅配会社では、主に配送サイズと重量そして配送距離(地域)で配送料金が決定されます。今回注目したのは「配送サイズ」の部分。その規定を熟知していれば、もしかすると配送料金が節約できるかもしれません。オトクなダンボールサイズの選び方をご紹介します。
1.配送サイズの測り方
1-1.大手A社における計測
1-2.大手A社のサイズ表
1-3.重さも一つのポイント
1-4.配送先を確認し価格決定
1-5.各種割引サービス
2.荷物を入れるダンボールに注目!
2-1.会社により指定配送サイズが異なる
2-2.一般配送サイズに適合したダンボール
3.各所で購入できるダンボール
3-1.宅配会社で販売するダンボール
3-2.オークションサイトで荷物を発送
3-3.緩衝材の節約にも
3-4.ダンボールのパッケージ
4.様々な形状のダンボール
4-1.二層構造の頑丈なダンボール
4-2. 紙製ポスターに対応
5.箱の閉じ方も色々
5-1.組み立て式タイプ
5-2.上下差し込みタイプ
5-3.かぶせタイプ
5-4.ヤッコ式タイプ
5-5.デザイン性の高いカラフルなタイプ
まとめ
宅配会社に電話およびインターネット(公式サイト)で連絡をし、自宅まで荷物を引き取りに来てもらう場合、配送担当の方が玄関先でメジャーを取り出します。素早く荷物の「タテ・ヨコ・高さ」を測っているのです。直方体のダンボールであれば簡単に計測できますが、もし筒状の荷物であった場合は、「直径・直径・長さ」の合計を荷物の大きさとして表します。この他に、一部がすぼまっているような形をした荷物であっても「タテ・ヨコ・高さ(荷物の最もとがった部分)」であることは変わりません。
配送サイズを計測した後は、規定のサイズ表に基いて料金を計算していきます。この時、A社では6段階に荷物が仕分けられます。「60・80・100・120・140・160」という数字で表され、「タテ・ヨコ・高さ」の合計の値です。つまりタテ25センチ・ヨコ25センチ・高さ20センチの荷物であれば、合計が70センチとなるので「80サイズ」に該当することが分かります。これは60センチを上回り80センチ以下であることを示しています。
60サイズなら2キログラムまで、100サイズなら10キログラムまでというように、重さの規定も設けられています。ただし、配送担当の方が持ち上げて極端に重いということでなければ荷物のサイズが優先されることが多いようです。規定としては3辺の合計と実重量を比較した時に、どちらか大きい方の配送サイズが採用されることになります。
最後に「60・80・100・120・140・160」の各サイズと、荷物の引き取り場所および配送先を確認して配送料金が決まります。例えば弊社の本社が東京都大田区で、坂東工場は茨城県坂東市にありますが、これは「関東から関東へ」という扱いになります。関東から北海道・北東北・南東北・信越・北陸・中部・関西・中国・四国・九州・沖縄の各地域への配送料は、その距離に応じてアップしていくというシステム。島などでは条件が変わる場合もありますので、荷物を送る際は公式サイトをチェックしておくと良いです。配送サイズや個数を打ち込んで、料金をシュミレーションしてから荷物の引き取り依頼をしましょう。
こちらも宅配会社によって大きく異なりますが、例えば自宅への引き取り依頼をせずに、地域の配送センターもしくはコンビニエンスストアへ荷物を持ち込むことによって、50円から100円の割引サービスが受けられたり、送る荷物の個数によって割引制度を設けていたりする宅配会社もあります。送り状をネットで作成できるなど、かなりサービスが充実している会社も見受けられるので、やはり一度は公式サイトをくまなくチェックするのが良いでしょう。今まで気づかなかったサービス制度を利用できるかも。
大手A社における「60・80・100・120・140・160」という配送サイズをご紹介しましたが、大手B社では「170」というサイズが設けられていて、大手C社では「120」はなく代わりにラージサイズとして「170・180・200・220・240・260」とあり、重さの上限は50キログラムとなります。もちろん各社ともゴルフバックやスキー板といった大型の荷物も扱っています。
いずれにせよ「60・80・100」といった小さなものや「140・160」という少し大きな荷物は、各社ともサイズ表にその数字が掲載されています。ここで必要となるのが、この規定に合わせたサイズのダンボール。例えば「60サイズ」の料金でダンボールで送りたかったのに、「タテ・ヨコ・高さ」合計が61センチであったというのでは悔しいです。そこでダンボールを製造する会社では、宅配会社の規定に合わせた配送サイズのダンボールを販売しています。
大手宅配会社ではオリジナルのダンボールを販売しており、荷物の引き取りを依頼する際にダンボールを持ってきてもらうことが可能です。もちろんこれは有料であり、すぐに荷物を梱包できなければ配送担当者に改めて引き取りに来てもらわなければなりません。 そのダンボールには宅配会社の社名やロゴ、そしてキャラクターなどが描かれていることが多いため、プレゼントや贈り物にはあまり適していないと言えるでしょう。
最近では個人でオークションサイトを利用する人が増え、自宅で不要になったものを欲しい人に販売するというケースが目立ってきました。オークションで売却をし、月に何個も発送するとなればできるだけ配送料金を節約したいもの。送料を購入者に負担してもらうことが多いため、商品と送料の合計金額をみた時に売り上げへ影響が出る場合もあります。 そこで注目したいのが、規定配送サイズに適したダンボール。商品の大きさに合わせて、各規定サイズのダンボールをあらかじめ保有していれば、余分な配送料金を支払う必要がなくなり、購入者からも喜ばれます。
商品が壊れることなく安全に送るには、緩衝材を用います。商品に対して大きめの箱ではたくさんのエアキャップ等の緩衝材を入れなくてはなりません。オークションサイトでは評価が重要であり、新聞紙をグチャグチャに詰めたのでは悪い印象を持たれてしまう可能性も。このことから考えても、宅配業者の規定に合ったサイズのダンボールが求められるのです。
オークションサイトで商品を送る時、もしくは大切な人へ贈り物をする時はダンボールのパッケージにも気をつけたいもの。そこで、ダンボール製造会社が販売している無地のダンボールを用意したり、オリジナルのイラストがプリントされたダンボールを作ってもらったりするのはいかがでしょう。もちろんある程度の枚数の購入は必須となりますが、いずれにせよ宅配会社から有料で購入するなら、気に入った既成デザインやオリジナルデザインのダンボールを用いるというのも一つの手。荷物を受け取った人の第一印象が、かなり良くなることでしょう。
ダンボール箱と言えば、一般的には直方体のものを思い浮かべますが、実は様々な形状で作成することが可能です。元々、並状の中芯が入っているためダンボールは頑丈なのですが、これを二層構造にしてさらに強度を上げたタイプのダンボールもあります。たしかに「タテ・ヨコ・高さ」の合計が200センチほどで50キログラムが上限という大手C社の枠をフルに活用するには、こういった頑丈なダンボールが求められますね。
紙製のポスターなど折り曲げたくない荷物を送る場合は、筒のような形や長い直方体のダンボールが必要です。薄い紙袋もしくはビニールですと配送中に折り目が付いてしまう危険性があり、こういったタイプのダンボールを利用すると良いです。キャンペーンやファンクラブ等で、多くの人々にポスターを配送するのであれば、宅配会社の配送サイズ規定に合ったものを作っておくと良いでしょう。
「みかん箱タイプ」と呼ばれる一般的なダンボールの他に、様々な閉じ方ができるものがあります。これらを単発ではなく継続してたくさん発送するのであれば、思い切って配送サイズに適したオリジナルのダンボール箱を作ってみることをおすすめします。
ダンボールの底をガムテープで塞ぐのではなく、もっと簡単に梱包したいのであれば「組み立て式」が便利。保存にも適している「底ワンタッチ型」や、小物等を入れやすい「アメリカンロック」そして日本酒やワインを入れるダンボール箱などがこれに該当します。
上蓋を差し込んで閉じるダンボール箱です。荷物を送る際は開かないようにテープ等で止める必要はありますが、企業のロゴや商品名を箱にプリントしたものであれば、荷物到着後も何らかの形で使い続けてもらえて、宣伝効果が期待できます。
額縁やパネルなど、平らなものを入れるダンボール箱。上箱と下箱が分かれているセパレートタイプです。展示会や個展等を開く際に、多くの作品を送るのであればこちらが便利。ただし両端をテープで止めるか、全体を梱包をしなくてはなりません。かぶせタイプのダンボール箱はあまり場所を取らないので、保管がしやすいです。
あまり聞き慣れない名称かもしれませんが、四方向を折り曲げて梱包するタイプのダンボールのこと。本などあまり厚みがない商品を送る時に使います。パタンパタンと閉じていくだけなので、梱包と発送がしやすいです。ヤッコ式タイプのダンボールをメール便として活用するケースもあります。
ダンボールは薄い茶色が定番ですが、やはり商品を送る際は受け取った時点でワクワクして欲しいもの。約40色の印刷カラーから選びダンボールを染め上げれば、とてもステキな箱になります。開封する前から商品の魅力が伝わるというのは素晴らしいこと。箱の閉じ方によって、その見栄えも変わっていきます。
現代ではお店を営んでいなくても、個人で商品や制作物を発送する機会が増えています。たくさんのダンボール入り商品が、宅配会社の手によって今日も配送されているのです。この機会に、どのようなサイズであれば配送料金を節約できるのか、いつも利用している宅配会社の規定を見直してみましょう。そして配送サイズに適したダンボール箱で荷物を送ってください。