ダンボールの大きな特長として挙げられるのは「リサイクル」がしやすいこと。使用済みのダンボールを溶解して、新たなダンボールへと作り変えます。そのため常に清潔なダンボールが利用できることから、食材や製品の運搬に多く使われているのです。
ところが今回はリサイクルをせずに、使い古しのダンボールをそのまま日常生活に役立ててみます。ダンボールの頑丈さや工作のしやすさといった利点を活かし、新しいダンボールを使うことも推奨!利用方法としては、イメージしやすいものから「えっ、その使い方アリ!?」と驚くものまで、幅広くご紹介します。
1.すぐ使える!ダンボール活用法
1-1.大切な書類送付時の「台紙」に
1-2.重ねて使える便利な「書類ケース」
1-3.「ゴミ箱」にしてそのまま捨てる
2.ガッチリ!意外と頑丈なダンボール
2-1.本のサイズに合わせた増産可能な「本棚」
2-2.あと少し高ければ…「テレビ台」として利用
3.収納グッズへ楽しくリメイク♪
3-1.仕切りを付けた使い勝手の良い「ペン立て」
3-2.あちこちに置きたい「ティッシュボックス」
3-3.湿気を吸い取ってくれる効率的な「靴棚」
4.お子様や愛犬・愛猫も大喜び♪
4-1.針と組み合わせてダンボール「時計」の完成
4-2.重くないから落ちない!「写真フレーム」
4-3.愛犬・愛猫が気にいるかも!?「ペットハウス」
5.私たちの命を守るダンボール
5-1. 災害時に体を休める「ダンボールベッド」
5-2. 自宅を水害から守る「ダンボール水のう」
まとめ
通信販売を利用していると、すぐにダンボール箱が溜まってしまいがち。古紙の回収日が少ない自治体ですと、処理に困ってしまいます。それならダンボールを活用してみましょう。
まずは簡単な活用法から。役所に提出するものなど、折り目が付いては困る大切な書類がありますよね。そのまま封筒に入れて送れば、ポスト投函時に何らかの拍子で折れ曲がってしまうかもしれません。それならダンボールを定型サイズにカットして、書類と一緒に封入すれば頑丈な台紙に早変わり!もちろん全体の重量は少し増えますので、切手代が変わることも考慮して投函前にスケールで重さを量っておくと良いでしょう。
仕分けをする前の書類や、各方面から届いた手紙やダイレクトメールなどを入れるのに便利なダンボール書類ケース。サイズが異なるものを重ねて使うこともできます。書類と書類の間に、ダンボール紙を挟めば仕切りとしても活用可能。また、ダンボールの一部をカットしておくことで重ねた書類ケースを移動させることなく、そのまま紙を滑り込ませられます。
中が汚れてしまっていたり、ニオイが付いていたりする場合は、ダンボールがリサイクルに適さないケースがあります。それならば自宅の外でゴミ箱として使い、溜まってきたらそのまま自治体指定のビニールに放り込んで捨てれば良いのです。中のゴミがバラけないですし、もしカラスがビニールを破いたとしてもダンボールのおかげで、周囲へゴミが散乱することもありません。
ダンボールは紙だから柔らかい…と思っていませんか?実は厚手の紙と紙の間に、波状の中芯が入っているため表面にかかる圧力を分散することで、意外と頑丈にできているのです。その性質を活かしてみましょう。
本といっても、雑誌などの大きなものから小さな文庫、そして中間サイズのコミックと大きさは色々。大きな本棚を所有していれば良いですが、引っ越し等が多い場合はなかなか本棚を購入するに至りません。そこで、本のサイズに合わせてダンボールを本棚に仕立てましょう。本が増えていくのであれば、新たにダンボール本棚を設営すれば良いのです。床に本を積み上げてしまう「積ん読」よりは、見栄えが良いでしょう。
ソファや椅子に座ってテレビを視聴している時、少しだけ高さが足りないという経験はありませんか?あと少し高ければ首が痛くならないのに…ということなら、ダンボールで嵩上げしましょう。小さめのテレビならば、ダンボールが立派なテレビ台になります。ただし、テレビ本体がかなり重かったり古いダンボールであったりすると、強度が足りないことも考えられますので、テレビが倒れてしまわないよう慎重に利用してください。
インターネットで検索をしていくと、ダンボールを使用した収納グッズへのリメイク画像がたくさんヒットします。TwitterやInstagramといったSNSでも見かけることもあります。おしゃれで可愛い収納グッズを作ってみましょう。
手軽に作れるのは、ペン立てではないでしょうか。中にダンボール紙で仕切りを差し込むこともできるので、使い勝手の良いペン立てが完成します。小物などを通販で購入すると、お店によってはカラーで印刷された可愛いダンボール箱で届くことがあります。そのプリントを活かしてペン立てのデザインにするのも一つの手。好きな写真やシールを貼ることもできます。素材はダンボールですから、ペン先で汚れてしまったとしても、それほど気になりません。
作るのに少し手間はかかりますが、ティッシュボックスとして活用している人もいます。ティッシュボックスのサイズに合わせて組み立てていくのですが、こちらも色紙やキレイな包装紙を貼り付けて、好みのデザインに仕上げましょう。自宅のあちこちにティッシュボックスがあると便利ですが、そのまま置いたのでは見栄えが気になりますので、ダンボールティッシュボックスを作り見た目を良くすることをお勧めします。
ダンボールは紙製ですから、ある程度湿気を吸い取ってくれます。その性質を活用したのが「靴棚」。前述のように頑丈であることから、数足乗せたとしても壊れにくいです。さらに湿気を吸い取ってくれますので、朝には爽やかな靴になっていることも。あまりにも雨で濡れてしまった場合は、底の部分がダンボールに触れないようビニールを敷いて、左右と上部分のダンボールで水分を吸い取ってもらいましょう。
小学校の宿題でダンボール工作にチャレンジしたことはありませんか?ハサミとカッター、テープなどで簡単に工作ができますし、失敗をしても材料はある程度豊富です。ジオラマやプラモデルを作る本格的なダンボール作家もいることから、大人も楽しめる遊具の一つです。
有名な日本のゲームメーカーが、ダンボールとゲームを組み合わた商品を発売して話題になりました。このようにダンボールは工作との相性が良く、無限の可能性が秘めているのです。今回はダンボールを使用した「時計」をご紹介しましょう。針の部分(裏面に時計のぜんまい付き)だけが販売されていますので、それをダンボールのボードと組み合わせていきます。
これなら好きなデザインの時計が完成しますし、重くないので落下した時も、針先だけ気をつければ問題ありません。気が変われば、針の部分を外して新しいダンボールに取り付ければ良いのです。荷物が自宅へ届く際に、キレイなダンボールが来ないかとワクワクします。
同じようなイメージで、「写真フレーム」を作ってみましょう。大切な人とのツーショット写真が、床に落ちたのでは縁起がよくありません。ダンボールは紙製ですから、重さを気にすることなく壁の高い位置に取り付けることもできます。写真の色合いやイメージに合わせて、写真フレームを作るというのも面白いですね。
愛犬や愛猫を飼育している皆さん、壁やふすまを爪でガリガリしてしまうことはありませんか。ストレス発散をしているのかと思うほど、真剣にガリガリすることも。しかし、飼い主の方としては壁が傷んでしまうため困りものです。そこでダンボールでペットハウスを作ってあげましょう。ペットハウス内でいくらガリガリしても、新たに作り直せば問題ありません。
もちろん愛犬・愛猫がダンボールペットハウスを気に入ってくれるかという悩みはありますが、インターネットでもダンボール箱にピッタリと収まった猫の動画を見かけますので、うまくいくことを期待しましょう。
最近では地震による災害や、台風襲来で水害が数多く発生しています。それは北海道から沖縄まで日本全土に広まっており、各地で災害対策をしなければなりません。そこで私たちの命を守るために、ダンボールを活用してみませんか?
避難先で導入されている「ダンボールベッド」。最近では、自治体と各地のダンボール会社が提携し、迅速にダンボールベッドが用意されることも増えてきました。ダンボールは頑丈であり、複数の段ボール箱を組み合わせることによって成人男性の体重も支えられます。地べたに寝るより、周囲の足音が頭に響かずホコリの吸引も減るという利点があります。特に重要視されているのは、体を動かすことが減るために起こるエコノミー症候群を防げること。ベッドですと寝起きがしやすいため、体への負担緩和が可能なのです。
ダンボールベッドは通販等で個人にて購入できます。水害で床が湿ったとしても、ダンボールを大きなビニールでくるむことによって、ベッドの上で体を休められます。ただし湿度が高いとダンボールも柔らかくなってしまいますので、その場しのぎになることも考慮しなければなりません。
意外な使い方として、土のうではなく水のうを作るという手があります。近くの河川が決壊したり、下水道が溢れかえってしまうと、水が自宅へ上がってきてしまいます。その対策として、大きなビニール袋へ水を注ぎ口を締めてダンボール箱に入れ玄関へ並べると、上がりかまちの前で水を防げたという事例があります。
水害発生後に苦労するのは水浸しになった自宅の手入れですので、それを少しでも緩和できれば助かります。もちろんダンボール水のうが万能という訳ではなく、住宅の形態や被害の大きさによっては効力がない場合も想定できますので、状況に応じて使いましょう。
このようにダンボールをリサイクルに出す前に、少し想像力を働かせてみると様々なダンボールグッズへ生まれ変わります。古くなったら簡単に新しく作り直せますし、使用済みのダンボールグッズは古紙として廃棄できますので、プラスチック製のグッズを購入するよりも良いのではないでしょうか。ぜひ皆さんもチャレンジしてみてください。