年末年始にかけて、お部屋の大掃除に取り組んだ方も多いのではないでしょうか。そうすると戸棚や机、収納ケースから出てくる出てくる…昔購入したCDやDVD、そして読み終わってしまった小説や雑誌など。大掃除とはいえ一度は大切にしていた品々をゴミとして捨てるのは何だか気が引けるもの。年が明けた今でも、お部屋の片隅に積んだ状態になっていませんか?
それならば、本やCDを次に愛してくれる人を探しましょう。現在ではインターネット上で、個人にて気軽に中古品の売買ができるようになり、大手古本屋では宅配買取サービスを実施しているところもあります。ところが、いざ発送しようとすると本やCDの梱包が難しい!という声もよく聞かれます。今回はダンボールで上手に梱包するコツをご紹介します。
1.本やCDをダンボールで守る
2.ダンボール底をテープでカバー
2-1. +(プラス)-(マイナス)貼り
2-2. キの字貼り
2-3. 米の字貼り
3.ダンボールのサイズにこだわる
3-1.緩衝材に何を使う?
3-2.実用性か好印象か
3-3.配送料金の決まり方
4.本やCDをどのように詰める?
4-1.本は平置きが原則!
4-2.緩衝材必須!CD・DVDは縦置き
5.知っておきたいテクニック
5-1.本にとって雨は大敵
5-2.ワレモノ・下積厳禁を明記
5-3.グルグル巻くストレッチフィルム
まとめ
読み終えた本や、聞き飽きてしまったCDをオークションサイトやフリマアプリへ出品する際、気をつけなければならないのは配送時に商品を傷つけないこと。美品として出品していたのに、届いた時点で紙が折れていたりケースが割れていたりすればトラブルのもとになってしまいます。
発送する際に紙袋やビニール袋という手もありますが、外部からの衝撃を受けやすいため、ここはダンボールを活用しましょう。結局はダンボールも紙製でしょ?と思われるかもしれませんが、ダンボールは厚紙と厚紙の間に波状の中芯が入っているため、とても頑丈にできているのです。宅配買取サービスや宅配業者では、適切なサイズのダンボールを販売しているところもあります。本やCDを、ダンボールでしっかりと守りましょう。
皆さんはダンボールをどのように組み立てていますか?4枚に分かれた底の部分を噛み合わせるように使う方もいますが、実は底抜けをしてしまう可能性があり危険です。特に本を入れる場合はその重量に耐えきれず、配送中に中身が落下することも。これでは丁寧に本を詰めていたとしても意味がありません。
ここでポイントになるのはテープの貼り方。純粋に底を塞ぐ形でピッと一枚貼るだけでも効果はありますが、キの字貼りや米の字貼りという手法をおすすめします。
まずはベーシックな貼り方をご紹介します。底のつなぎ目を塞ぐ形で-(マイナス)状に貼る方法のほか、中央一点を確実に強化するため+(プラス)状に交差させるのも良いでしょう。これらの貼り方のネーミングは、一般的な呼称ではありませんので、皆さんが自由に名付けてください。
さらに丈夫さをアップさせるには「キ」の字型に貼ります。つなぎ目を塞いだ後、中心からおおよそ対称の位置に2枚ガムテープを貼ります。こうすれば底全体の強度を上げることができるのです。
念には念を入れて、ということで「米」の字型に貼るのもおすすめ。+(プラス)状に貼ってから、さらに斜めに2枚ガムテープを貼るのです。ダンボールのコーナー部分も守ることができますね。ただしダンボール箱の個数が多いと、ガムテープを大量に消費してしまうのが難点です。
本やCDそしてDVDなどをダンボールへ詰めた際に、空間が多いと箱の中で動いてしまい、本の角が折れたりケースが割れたりします。そこでダンボールは適切なサイズのものを活用しましょう。どうしてもピッタリなダンボールがなければ、緩衝材を導入するのも一つの手です。また宅配業者を利用する際は、ダンボールのサイズが大きくなると料金も上がってしまいますので、縦・横・高さの合計値に注意せねばなりません。
ショップの通信販売で商品を購入すると、エアキャップがたくさん入っていることがありますね。これらを取っておいて活用するのも良いのですが、使う時のために保管するとなれば邪魔になってしまいます。また、手元にある新聞紙やチラシを入れるという方法もあって、宅配買取サービス等で売却するのであればそれでも良いのですが、個人オークションやフリマアプリなどで販売した場合は、受け取った側があまり良い印象を持ちません。リピーターになってもらうためには美的工夫が必要です。
まず宅配買取サービス等で売却する場合を考えましょう。たとえば本を購入した時にかけてもらうブックカバーがありますよね。それを取り外してグチャッと丸めて緩衝材にすると実用的です。いずれにせよ、査定をする際にカバーは全て取りますので問題ありません。
個人オークションやフリマアプリを通じて、一般の方に本やCDを送る場合はちょっとしたサプライズが喜ばれます。銀行や商店街でもらった新品のタオル(届いた時に本やCDを拭ける)を入れたり、空気で膨らんでいる小さなスナック菓子をちりばめておいたりする例もあります。好印象でリピートしたいと思わせる梱包の仕方を心がけましょう。
ここで少し現実的なお話を。宅配買取サービスでは着払いというケースもありますが、個人オークションやフリマアプリでは発払いとなることも。送料込みでの価格設定が求められますが、トータルとして高額になってしまいがちです。そこで少しでも配送料金を抑える努力をしましょう。
主な宅配業者では重量だけでなく、ダンボールのサイズが料金を決定づけます。送り慣れていないければ、重さで決まると思い込んでいる人も少なくありません。縦・横・高さの合計値をもとに料金が決まりますので、できるだけコンパクトで適したサイズのダンボールを用意した方が良いのです。
今回は本やCD・DVDに焦点を絞っていますので、それぞれの詰め方を見ていきましょう。ここを間違えると、相手方へダンボールが到着した際に商品に傷がついていることがあります。
本棚に並べるかのように背表紙を上にして詰めて行きたくなりますが、これはNGです。たしかに開封時にすぐタイトル等が分かりますが、いずれにせよ箱から出しますので平置きが原則となります。縦に並べるとダンボールが積まれた時に圧力がかかり、本が曲がってしまうかもしれません。
また実用書や文庫では本のサイズが異なりますので、パズルのように敷き詰めていくと良いでしょう。できるだけ空間を作らないことが求められます。また、小口と呼ばれる本を開く部分が向き合ってしまえば、紙が重なり合うなど折れる原因になります。背表紙同士をつけたり、片方の小口の向きを変えたりします。
本は平置きであるのに対し、プラスチックケースに入ったCDやDVDは縦置きにしましょう。お手元にCDやケースがあれば、広い面を軽く押してみてください。キュッキュと音を立ててきしみますよね。もし強い力で圧迫されればケースにヒビが入ってしまいます。それに対し、縦置きをして並べていくとかなり丈夫であることもお分かり頂けるでしょう。つまりダンボールの中にCDやDVDを入れる時は縦置きが望ましいのです。DVDについては割れない素材が使われている時もありますので、一概には言えませんが縦置きをしておけば問題ないでしょう。
また少量のCDを配送する場合は、それぞれエアキャップ等でくるまなければなりません。市販のもので封筒型のエアキャップもありますし、クッション材が使われた封筒なども入手可能です。
ここまで本やCDのダンボールにおける梱包方法を見てきましたが、いくつか知っておきたいテクニックをご紹介します。「知っていて良かった!」と感じてもらえれば嬉しいです。
本に水をこぼしてしまうと、コーヒーなどの色付きドリンクでなくともシミができます。これでは本の価値が下がってしまいますし、宅配買取ではゼロ円査定の可能性も…。発送した日が晴天であっても、届く先は豪雨かもしれません。これを想定して、本を雨から守らなければならないのです。
ダンボールは紙製ですから、濡れれば中に染み込んでしまいます。宅配業者の方が雨の中ずぶ濡れになりながらダンボールを運んでいる姿を時々見かけ、その苦労にとても頭が下がる思いですが、やはりダンボールも濡れてしまっています。そこでダンボールの中に大きめのビニール袋を入れて、その中に本を詰めていきましょう。もしダンボールが濡れたとしても、これなら本を守ることができます。万が一に備えることは大切ですね。
宅配業者のトラック内では大量のダンボールが積まれています。何も伝えなければ、一番下に詰め込まれてしまうかもしれません。そこで業者によっては、特に取扱いを注意してくれるサービスがありますので利用しましょう。
プラスチックケースに入ったCDは「ワレモノ」、ダンボールが潰れては困る本は「下積厳禁」を明記します。発送時に「ワレモノ」「下積厳禁」といったシールを貼ってくれることもあります。ワインボトルが入ったダンボール箱に「天地無用」のシールが貼ってありますが、あれと同じようなスタイルです。送り状の商品名を記入する欄も、ただ単に「雑貨」とするのではなく「CDケース」のように具体的に書いておくと、受取主も慎重に扱ってくれることでしょう。
ホームセンターで商品を購入すると、持ち手の付いたフィルムでグルグルと固定してくれるのを見たことはありませんか?主にストレッチフィルムという名称で販売されており、百円ショップなどでも安価に入手可能です。薄手のフィルムをクルクルと巻くだけで、しっかりと固定ができます。
このストレッチフィルムで、単行本を巻数ごとにまとめてみたり、ダンボール板にCDケースを固定したりといった使い方をすれば安全に配送ができます。
これまで大切にしていた本やCDが、新たな持ち主のもとへ旅立っていく時は、やはりキレイな状態で送り届けてあげたいですよね。ちょっとした工夫で紙の折れやケースの割れ、そして汚れから本やCDを守ることができるのです。その際は、ぜひダンボールを上手に役立ててください。