自宅に空きダンボールが積み重なっているということはありませんか?自治体による資源ごみの回収日は決められていて、その日が悪天候だとダンボールが濡れてしまうため「この次でいいや…」となれば、ダンボールは溜まっていくばかりです。
しかもダンボールのサイズが異なると、きれいに束ねることができず余計スペースを取ってしまいます。いざ廃棄しようとしても、まとめるだけで一苦労。
そこで今回はバラバラになりがちなダンボールを、キュッとまとめることができる便利グッズをご紹介します。
本コラムでは、ダンボールの厚さについての豆知識や、テープや紐を使用しない新スタイルのまとめ方もあわせてていきましょう。
1.厚さが異なるダンボール
1-1.厚み=フルート
1-2.用途に適したフルート
2.ダンボールをグルグルまとめる
2-1.山善「ハンディラップ ストレッチフィルムくるット」
2-2.3M「梱包用テープ重量物用」
2-3.イーリス「ひもくるりん」
2-4.仁礼工業「しめしめ45II 家庭用」
3.まとめやすいようにダンボールをカット
3-1.プラス「フィットカットカーブフッ素コート」
3-2.SK11「ストロング万能ハサミ」
3-3.長谷川刃物「段ボールのこ ダンちゃん」
4.廃棄するまでダンボールをストック
4-1.山崎実業「ダンボールストッカー」
4-2.蝶プラ工業「らくらくしばり」
5.新スタイルのまとめ方
5-1.紐もテープもいらない!
5-2.ダンボール同士がくっつく!
6.まとめ
便利グッズのご紹介の前にダンボールの厚みについて少しご説明します。一般的なダンボールでは、表ライナーと裏ライナーという2枚の紙の間に、波状の中芯が挟んであります。そのため、ダンボールの厚みを変えることができ、用途に応じて強度の異なるダンボールが誕生します。
ダンボールの厚さ、中芯の波の高さのことを「フルート」と呼んでおり、主に6種類のフルートが用意されています。オリジナルのダンボールを発注する際は、その箱サイズだけでなく厚み(フルート)も指定できるのです。つまり厚みが0.9ミリ程度と薄ければダンボールをまとめやすいですし、8ミリともなれば複数枚を束にすると、かなりの重量が感じられるようになります。
ではここで、具体的なフルートとその用途を見ていきましょう。
①Aフルート(約5ミリ)
一般的なダンボールの厚さで、引越しなどにも使用されるタイプです。インターネット通販で商品を購入すると、Aフルートのダンボールに入って届くことが多いでしょう。頑丈なので青果などの運搬用にも使用されます。
②Bフルート(約3ミリ)
小型の商品を運ぶためのもので、ダンボール全体の重さ自体もかなり軽くなります。
②Eフルート(約1.8ミリ)
かなり薄いタイプのダンボールであり、ギフト用のボックスなどがこれに該当します。時には、化粧箱とも呼ばれます。
上記の3種類の他にも、厚さ1ミリのFフルート(メール便などに利用)や0.9ミリのGフルート、そしてAフルートとBフルートを合わせた約8ミリとなる二重構造(Wフルート)のダンボールも存在します。
まずは単純に、ダンボールを紐やビニールでグルグルと巻いてまとめる便利グッズを見ていきましょう。ダンボールの端部分で手を切る可能性がありますので、できれば作業中は軍手を装着してください。
ホームセンターでスタッフの方が、購入したものをフィルムでグルグル巻いているのを見たことはありませんか?
「ハンディラップ ストレッチフィルムくるット」は持ち手が付いており、その先に伸縮するフィルムがセットされていて、これをダンボールにグルグルと巻き付ければピタッと貼りつきます。グルグル巻いていく作業は、遊び心が刺激されてちょっとワクワクするかも。
フィルム部分は交換できるようになっていますので、予備をストックしておくと良いでしょう。フィルムの巻数は少ないですが、最近では100円ショップでも販売されるようになりました。
ダンボールの枚数が多かったり重かったりすると、ダンボールを立てた状態でフィルムを巻いていくのは少し大変です。それならば「梱包用テープ重量物用」でダンボールの端を止めていきましょう。通常の透明なOPPテープでは耐久性が弱く、裂けてしまう可能性があります。ところが「梱包用テープ重量物用」は強度がアップしていますので、優れた粘着性を発揮してくれます。
重ね貼りも可能なので、耐久性をさらにアップさせたい部分の補強ができます。テープ自体は透明なので、油性マジックで文字を記すこともできますよ。
ビニール紐でギュッとダンボールを縛り上げるのは、ちょっと大変…。手にくっきりと赤い筋が付いてしまい痛い思いをすることも。それならば「ひもくるりん」を活用してください。見た目は釣り道具の仕掛けのような姿をしていますが、頭部分にステンレスのフックが付いており、縛ったビニール紐をクルクルとさらに縛り上げていくのです。お尻部分はカッター付きで、不要なビニール紐を簡単にカット可能。コツをつかめば、非力な方や高齢者でも使いやすいと好評です。
週に何度もダンボールを縛るというシチュエーションに出くわすのであれば、「しめしめ45II 家庭用」を導入してみてはいかがでしょうか。専用のナイロンベルトを繰り出して、固く締めあげた後その状態で固定してくれる道具です。締め具合は片手で調整できますので、簡単に作業を進められます。「しめしめ45II 家庭用」をDIYに役立てる方もいらっしゃいますよ。
サイズの異なるダンボールが飛び出ていると、そこから紐が緩んでしまう可能性があります。それなら飛び出した部分をカットして、効率よくまとめていく方法を採用しましょう。カットした部分はダンボールの内側に潜り込ませるか、可燃ごみとして捨てましょう。
普通のハサミでダンボールを切ると、かなりの力を必要とするため腕が痛くなってしまいます。そのような悩みを解消してくれるのがこちら「フィットカットカーブフッ素コート」です。ベルヌーイカーブ刃という形状が用いられており、最適な刃角度をキープしてくれるとのこと。原理は少し難しいですが、とにかくダンボールでもサクサク切れるのです。
さらに刃の部分へフッ素コートを施したことにより、ダンボールへテープなどの粘着物が付いていたとしても、そのノリがハサミへ移ることがありません。サビや汚れにも強いので、とても長持ちするはさみなのです。
ダンボールのサイズが大きかったり、カーペットなどの廃材も合わせて処理をしたりするのであれば、さらに強力なハサミに登場してもらいましょう。それが「ストロング万能ハサミ」です。ネーミングからして何だか強そうな印象を受けますね。銅線や針金さえもカットしてしまう力があり、ギザ刃とカーブ刃が合わさることで、しっかりと切断してくれます。ハンドルも握りやすいので、長時間の作業に最適ですよ。
木板をノコギリで切るかのように、ダンボールをギコギコとカットできる「段ボールのこ ダンちゃん」。可愛い名前をしていますが、特殊なギザ刃を兼ね備えており、スムーズにダンボールを切り分けてくれます。この商品であれば、ダンボール工作にも役立ちます。
「まとめる」の項目でも書きましたが、ダンボールで手を切ってしまうことがあり、さらにハサミやノコギリなどの刃物を使うのであれば、なおのこと軍手を装着しておくのをお勧めします。
ダンボールが増えるたびに、まとめたりカットしたりするのでは面倒です。廃棄する前、一挙に作業を進めたいもの。それならば一か所にダンボールをストックしておきましょう。それに最適な便利グッズがあるのです。
「ダンボールストッカー」はキャスターが付いた移動式のダンボール置き場。スチール製で頑丈であり、ダンボールを立てて収納すれば10枚から15枚は収まります。
このストッカーの最大の特長は、底の部分が少し浮いていること。そのおかげでビニール紐をダンボールの下に通すことができ、ストックしている状態で縛ることが可能なのです。強固にまとめるのであれば、前述の「ひもくるりん」と合わせて使用するのも良いですね。
「ダンボールストッカー」に対し、「らくらくしばり」はスチロール樹脂で出来ているため、木目調にカラーリングされています。こちらもネーミングの通り、底が浮いているのでビニール紐を通せて楽々縛ることが可能です。台座と受け板の間に空間がありますので、ビニール紐やハサミを収納しておくこともできます。
「紐がちょっと短すぎる…」「あっテープがない」などと、ダンボールをまとめる作業がしたいのに必要なグッズが見つからないという経験はありませんか。その結果、まとめるのは今度でいいか…と後回しになって、さらにダンボールが積み重なっていくことになります。そのような時に試してもらいたいのが、斜めに切り込みを入れるという方法。カタカナの「ハ」の字型のように、ダンボールを重ねた状態で切って、片側に織り込むことにより固定できるのです。ダンボールの厚さ(フルート)が薄いタイプなら、これで上手くまとめられるかもしれません。
ある飲料会社では、2リットルのペットボトルを収納するダンボールを効率よく片付けられるようにするため、工夫を施しました。それは切り込みが入っている部分を押し込むことで、3枚まとめて固定できるというもの。1枚ごとであっても押し込めば、畳んだ状態をキープできます。これならビニール紐で縛る必要はありません。
ダンボールを縛るための便利グッズ、色々取り揃えてみたいものです。今まで面倒だと感じていたダンボールをまとめる作業が楽しくなるかもしれません。ダンボールがバラバラにならないよう、しっかりとまとめて廃棄もしくは保管をしましょう。